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育ちの支援オフィス

かんごの木

講師(自称:学びの時空間をつくるアーティスト)の舞台裏

メビウスをお休みして・・・
今回は、講師業の舞台裏をご紹介してみようと思います。
    
「かんごの木」は、6年余り前、最近流行りの副業(?)的な位置づけではじめました。当時は、大学院で哲学しながら、医療機関で非常勤の仕事をして、依頼があったら講師としてしゃべりに行く・・・それ以外に医療観察系のボランティア・・・と複数の立場と顔で生きていました。振り返ってみると、とても疲れる生活をしていたように思います。とはいえ、一つの組織の中に組み込まれて働くことでは得られない経験をたくさんして、成長できました。
大学の非常勤講師のお仕事以外を、個人事業(=かんごの木)一本にしたのは、昨年度から。まだ2年目です。
非常勤講師のお仕事も今年度限りなので、次年度は本当にこの事業だけになる予定です。
  
私の場合は、プロ講師と言っても、人前に出るよりは裏で芸を磨く方に生きがいを覚えるタイプです。
自分では、売れない(あまり売ろうとも思っていない?)地味な芸者さんだと思っています。
    
何の芸?ときかれますが、まぁ、一般的に言えば話芸?でしょうか??
自分の言葉で格好よく言えば、「学びの時空間をつくるアーティスト」ですね(笑)
一人でつくるのではなく、参加して下さった方の力をいただきながら皆さんとつくる、目に見えないものを皆さんと構成するアーティスト。
なので、私自身が楽しませていただいているというか、皆さんに支えられているという意識が強いです。
そして、いつも未完成で、自分はいつも発展途上だと思っています。たぶん、完成されることはないのでしょうね。
    
この仕事をはじめてから、仕事に対する姿勢が変化したなと思います。どのような自分を構成するか、自ら考える時間を大切にするようになりました。
たった一人で何から何まで考えるのは骨の折れることです。だまっていたら、誰も何もしてくれません。下手すると、人と出会うことすらありませんから(笑)
    
そのため、以前よりは、自ら出会いやつながりを求めて、外に出る機会を持つようになりました。
ボランティアでも、オフでどこかに行くでも、なんでも、とにかく、自分が触れるものはすべて自分の力で仕事をして生きるための経験になる・・・と考えるようになりました。同様に、休息も、自分を維持したり豊かにしたりするために必要な投資だと考えるようになりました。
    
そして、健康に気を使うようになりましたね。
丸一日の研修のお仕事、遠隔地での研修のお仕事は体力を使います。心地よい学びの時空間を過ごしていただくには、私のコンディションが良好でなければいけません。
お客様とは、その時にしかお会いしない関係(=やりなおしのきかない関係)ですので、いつも良好でいられるようにセルフケアをします。
以前は大嫌いだった運動も、自然にするようになり、食事も少しは気を使うようになりました。これらは、幸い効果があって、少し丈夫になりましたし、以前よりは体力がつきました。
    
あとは、身だしなみに気を使うようになりました。不快感を与えないように、目立ち過ぎないように(お客様が主役になれるように)・・・を心掛けています。
講義のときは嫌でも目立っちゃいますけど(笑)
    
こんなこと以外に、よくきかれるのは、どうしたらそんなふうに話せるようになるの? ということです。
よく言葉の力がある、話術がある、という評価をいただくので( ありがとうございますm(__)m )そのことだと思うのですが・・・。
     
一つポイントとして大事にしていることは、他人のマネをしないことです。私は私だと思うようにしてます。つまり諦めてる(笑)
そのかわり、知りたいことがどうしたらより理解できるか、発見したことをどうしたら伝わるように話せるか、常に問題意識を持っています。
つまり、問いを胸に抱きながら暮らしています。それだけでしょうかね。
    
芸者としての稽古ですか?
しますよ(笑)
    
何をしているのかといいますと・・・
    
ノートシャープペンシル、よく消える消しゴム(私はmonoのファンです)を使い、ときに、スマホやPCを使って、頭にあることを書きます。
ぼんやりと思っていることや気になることを書いて整理したり、言葉で表現したらどうなるか書いてみたり・・・と、稽古の大半は描く(えがく)こと(言葉だけじゃなく、絵や図のこともあります)なのですが、ノートに書くときと、電子機器を使うときは、なんとなく分けてます。
じっくり考えるとき、内省するときはノートにつきます。何冊もありますよ。テーマ別に(笑)
ただ書いたり、考えたり・・・そんなことしています。書く内容は、頭にあることです。関心事についてですね。
平素からいつも自分が表現したいことについて考えてますから、書く内容に困ることはありません。研修でもよくお話しますが、「わたし、しつこいんです」ってやつですね(笑)
これまでの人生において、この「しつこさ」に関して褒めてくれたのは、博論の指導教授だけです(笑)
    
それから、ごくたまにですけど・・・
書いたものを頭に入れて、あたかも誰かにきかせるようにずーっとしゃべります。何処から見ても変なひとですが、ちょっと稽古っぽいでしょうか(笑)
しかし、これはしゃべりの練習ではないのですね。わたくし的には、感情を抜く作業に近いです。
余分な感情を抜いて流すことによって、伝えたい真意だけを取り出せるようにするための準備です。
  
着想したことが熟してないときは、手でノートに書いて、こねたりあっためたりするほうが、ただしゃべるよりいいのですが・・・これも、たまにブツブツとしゃべります。こねたりあっためたりしている間に、なんだか発酵してガスが発生するので(笑)、ガス抜きみたいなものですね(SNSで投稿することもよくあります)。
考えるときはノリツッコミみたいなときもありますが、これは脳内でずーっとやってる・・・不思議とあまり出力されませんね。
    
いずれにしても、この状態を誰かが見ていたら引くと思います。病院に連れて行かれるかも(笑)
    
自分から出力されるものは、原稿でも講義でも相談でも、どのような形であっても一貫したパターンを持っていることが大事だと思っているので、そうなるように技術というより考える過程を磨くことを大事にしています。
一貫したパターンといっても、それが閉鎖回路ではよくないので、時間が進むにつれて少しずつ前進していくような・・・少し曲率に変化のあるらせんのイメージでしょうかね・・・一貫性がありながらもワンパターンにならない物語性や発展性を大切にしたいなと、いつも思っています。
    
ここまできたら、私の管理職研修に参加された方は「ピン」と来るかもしれません。そうなんです。管理者研修でお話している「問い悩み」「セルフトレーニング」と似たようなことをやってます(笑)
私の言葉に力強さのようなものがあるとしたら、本当に実感できることしか言ってないからなのかもしれません。
ふり返ってみると、日々生じる様々な出来事の中で、一見違うことの中に共通の成分をみつける・・・みたいな「宝探し」を、結構やってるように思います。
そうやって、自然に、関連のある心の経験を増幅させたり深めたりしているんだと思います。
    
こんな方法ですが、面白いと思う方は、お試しくださいませ。
仕事上の研鑽というよりは、限られた生活を味わい尽くす楽しみの一つとして悪くないですよ。
どこかに行く必要もないのでコストもかかりませんし、ひょっとしたら頭の体操になるかもしれません!
 

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